こんにちは、ヒーニョンです。
2019年8月2日にマイクロソフトから発売されるゲーミングマウス「Microsoft Pro IntelliMouse」をいち早く1週間お借りできましたのでレビューします。
ゲーミングマウスにもいろいろな種類がありますが、「Microsoft Pro IntelliMouse」はFPSやTPSゲームでエイム(照準合わせ)のしやすさに重点を置いた5ボタン有線マウスです。
IntelliMouseの歴史
「Microsoft Pro IntelliMouse」をレビューする前にIntelliMouseの歴史を振り返ると、
- 1996年 IntelliMouse
ホイールマウスを世に広めた - 1999年 IntelliMouse Explorer
それ以前のボール式から光学式になり、ゴミを巻き込む煩わしさから解放 - 2002年 IntelliMouse Explorer 3.0
「IE3.0」の名で親しまれゲーマーの間で爆発的な人気を博し、競合他社がこぞって「IE3.0クローンマウス」を販売した。いわば伝説のマウス - 2017年 Microsoft Classic IntelliMouse
惜しまれつつ販売終了したIE3.0の復刻版マウス - 2019年 Microsoft Pro IntelliMouse
IE3.0のセンサーを強化したゲーミングマウス
IntelliMouseは時代を担うシリーズだと分かります。
開封の儀
今回お借りした「Microsoft Pro IntelliMouse」の色はシャドウ ブラックです。先端から後部へ向けてグラデーションがかかっています。メタリック感ある仕上げです。
同梱物は本体、保証書、説明書です。
マウスのサイズは大きめで132 x 69 x 43mmです。僕が持っているマウスと比べると一番大きいです。
かぶせ持ちしたときにマウスに接する親指、薬指、小指の部分はラバーになっています。
またサイドボタンもラバーで滑り止め加工されています。サイドボタン(小)は少し張り出していて誤操作を防止する形状になっています。
僕の手のひらの大きさは18cmで男性にして小さめの手ですが、軽く掴んでみると、サイドボタン(小)には親指が届きません。個人的には誤爆がなくなり良いと思いますが、多様する方には届かなくて問題になるかもしれません。
大きいマウスですが、かぶせ持ちしたときのフィット感は、さすがIntelliMouseといったところで手に馴染みます。
重さはケーブルを除くと104gで一般的です。ぶれないように重めが好まれる傾向にあるのですが、接地面が広いのでポインターをピタッと停めやすい感じがします。
ケーブルは編組仕様です。高耐久なケーブルは 固くて取り回し悪いのですが、思った以上にやわらかくて、マウスの先端部分は曲がりやすいので操作スペースが狭くても邪魔になりにくいです。
前世代とスペック比較
センサーはPixArt最高スペックの「PMW3389」をベースとしたもののようで「PixArt PAW 3389 Pro-MS」です。ゲーミングマウスの中でもハイスペック部類に入る部品を採用しているようです。
Microsoft Classic IntelliMouse | Microsoft Pro IntelliMouse | |
---|---|---|
価格(税込) | 4,644円 | 7,128円 |
色 | ブラック | シャドウ ブラック シャドウ ホワイト |
サイズ | 132 x 69 x 43mm | 132 x 69 x 43mm |
重量(ケーブル含まず) | 約100g | 104g |
ケーブル | ビニール被覆 約1.8m | 編組仕様 約1.8m |
読み取り速度 | 3,000fps | 12,000fps |
解像度(DPI) | 400~3,200(200刻み) | 200~16,000(50刻み) |
リフトオフ | 実測 約2mm | 2 / 3mm |
ポーリングレート | 1,000Hz | 1,000Hz / 500Hz / 125Hz |
サイドボタン | プラスチック | ラバー(滑り止め加工) |
テールランプ | LED(白のみ) | LED(RGB) |
ドライバー
USBケーブルをパソコンに挿すと自動的にデバイスのセットアップがはじまり10秒ほどで完了してマウスが動作します。カスタマイズするには「マウス キーボード センター」をダウンロードする必要があります。付属のマニュアルに説明がなく、パッケージ裏面に書いてあるので見落としやすいです。
こちらのマイクロソフト「マウス キーボード センターをダウンロード」サイトからダウンロードしインストールしてください。
カスタマイズ
マウス キーボード センターを起動すると次のような画面が表示されます。
5つのボタンのうち、いろいろな機能を割り当ててカスタマイズできるのは、ホイールボタンとサイドボタン(大)(小)の3つです。
割り当てられる機能が多いので長いキャプチャ画面になっています。赤枠内の機能はホイールボタンには割り当てられないです。
DPIの設定
DPIは最大16,000まで50刻みと細かく設定できます。
僕はいろいろなマウスを使うので、所有しているマウスでDPIの最大値が一番小さいマウスに合わせて、まずOSの設定で「マウスのプロパティ」でポインターの速度を決めています。僕の好みはマウスを手首だけで軽く左右に振ったときに画面の半分動く速さです。合わせるときに注意が必要なのがデフォルトでチェックが入っている「ポインターの精度を高める」です。これをオンにしているとマウスの加速によって移動量が変わるので調整しづらいですし、FPSなどのゲームはエイムを合わせる速度はまちまちなため、マウスの移動量とカーソルの移動量が一致しないのはゲームには向かないです。チェックを外しておいたほうがよいでしょう。
DPIを最高の16,000にすると制御できないほど速いです。「マウスのプロパティ」で速度を一番遅すれば制御できますが、他のマウスを使うと遅すぎることになります。
あとはポインター速度をゲーム側で調整する方法もあります。僕はマウスの性能をなるべく活かしたいと思っていますが、他のマウスも使うので間をとっている感じで3,200がちょうどよいです。
DPIの切り替え
「DPI Shift」はDIP値をボタン操作で切り替えられます。僕の使い方は細かなマウス操作をしたいときに一時的にポインターの移動量を小さくします。
「DPI Shift」の残念なところが、ボタンをホールド中にのみ作動する機能なのです。僕の使い方だと、スライドバーをドラッグして細かく操作することが多いので、ホールドするボタンが2つになり疲れます。
クリックの度にDPIが切り替わる方法がないのか探してみると「プレシジョン ブースター」という機能がありました。
DIP値を直接指定するのではなく速度を何%落とすのかを10%~90%で1%刻みで設定できます。ポインターを細かく操作する目的ははたします。モードに「ホールド」なのか「クリック」なのかを選べます。
リフトオフ
マウスを持ち上げたときに反応しなくなる距離を「パフォーマンス設定」のマウスリフトオフから2mmか3mmを選べます。
FPSなどのゲームでエイムを大きく動かすときにマウスを持ち上げるのですが、このときポインターが動かない方がよいので、リフトオフは小さい方が好まれます。2mmは最低ラインで、個人的には1.5mm欲しかったところです。
キャリブレーションという機能があり、これは事前にマウスの接地面(マウスパッド)を捜査して自動調整してくれる機能です。これがなかなか賢くて2mmに設定したときよりポインター飛びが少なくて好感触です。
Angle Snapping
「パフォーマンス設定」に「Angle Snapping スイッチ」があります。
オンにするとマウス移動のブレが修正されます。ただFPSなどのゲームでは意図しない補正が入ることがありエイムを合わせにくくなるのでAngle Snappingをオフにできることが必須です。
ペイントを使ってオフとオンのときで自由線を描いてみました。オンのときは直線にしようと働いていることが分かります。
スクロール
「Microsoft Pro IntelliMouse」のホイールは、回転させるとゴリゴリといった感覚で適度な硬さがあり空回りしません。
Excelやエディターなど編集作業中にホイールで垂直スクロールをするときは、1行ごとに細かくスクロールさせたいと思う一方、ブラウジング中は斜め読みしたいので大きくスクロールさせたいと相反することを思ってしまいます。他社のマウスは切り替えで高速回転するホイールがあるのですが、「Microsoft Pro IntelliMouse」にはありません。ホイールの設定をみると「垂直スクロールの加速」という機能があります。これはホイールを速く回すとスクロール量が増えます。ホイールを1回ゆっくりと転がすと8行スクロールし、弾くようにホイールを回すと100行ほどスクロールします。調整もできて使い勝手が良いです。
僕は他社のゲーミングマウスを持っているのですが、高速回転や加速機能がないために普段使いができず困ってました。Macは加速機能がOS標準で付いているんですけどね。
ともあれ「Microsoft Pro IntelliMouse」のスクロールは1行ごとも複数行も思い通りです。この機能だけで購入しようと思ってしまいました。
残念なことに「Microsoft Pro IntelliMouse」には、水平スクロールに便利なホイールの左右ボタンがありません。これに変わる機能として、サイドボタン(大)(小)にしか割り当てができないのですが、「左右/上下スクロール トグル」という機能があります。これはボタンをホールド中にホイールを回転すると水平スクロールするのです。
ホイールに左右ボタンがあるマウスだと水平スクロール量の調整がわずらわしいのですが、一気に解決です。垂直スクロールの調整と同じように水平スクロールできます。(加速は無効になります)
これで僕が感じるWindowsのスクロール問題は全て解決できています。
2020.01.26追記:
結局、購入しました。その決め手がホイールの「垂直スクロールの加速」です。Excelやプログラミングをするときに、1行ずつスクロールしたいときと、一気にスクロールしたいときが、入り交じることが多いので、何も気にせずに対応できているので使いやすいです。
イルミネーション
ゲーミングと言えばイルミネーションです。光り輝くのがあたりまえです。マウス後部には色がカスタマイズ可能なテールランプがあります。レインボーなど動きのある光りかたはできないようで一色で常時点灯です。消したい場合は黒を選びます。
また残念ながらマイクロソフトのロゴは光りません。
プロファイル保存
ゲーミングマウスには一連の設定をプロファイルとして保存し切り替えられるものがありますが、「Microsoft Pro IntelliMouse」にはありません。これは困ったと思っていたら、分かりにくいのですが「アプリケーション固有の設定」というのがありました。これはアプリごとにカスタマイズ可能な3つのボタンを個別に設定できます。プロファイルを切り替えるより自動的に切り替わるので断然楽なのですが、なぜかexeを追加しても反応しないアプリがありました。Microsoft Storeで購入したアプリなんですけどね?
Macで使えるのか?
「Microsoft Pro IntelliMouse」の対応機種にはMacはありません。Mac用のドライバーが無いのでボタンのカスタマイズは無理だとして、実際に繋いでみるとmacOSのマウス設定にある項目で調整はできて動きます。残念なことに動作しないのがサイドボタンです。
サイドボタン(大)が左クリックになり、サイドボタン(小)は無反応です。
進む/戻るが割あたっていれくれたらKarabiner Elementsでカスタマイズできるのですがね。残念です。
まとめ
1週間使ってみると、本気で欲しくなりました。持ち心地がよく、カスタマイズ性が有能なので普段使いであれば価格の安い前世代の「Microsoft Classic IntelliMouse」でも十分に購入を検討すべきだと思います。FPSやTPSのゲームでエイム合わせをするのなら少し価格が高くなりますがポインターを正確に動かせる「Microsoft Pro IntelliMouse」を選択したほうが気持ちよくゲームができると思います。
僕はFPSは得意ではないのですが、ポインターがブレるマウスはストレスが貯まりますからお金をかけるべきところだと考えています。
ではまたヾ(^^へ)
こちらで購入できます
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