こんにちは、ヒーニョンです。
スマホやノートパソコンなどのデバイスでUSB Cを採用した製品が多くなってきました。その恩恵として電源アダプターやケーブルが統一され、デバイスを持ち運びする方にとってはメリットは大きいです。
さらに電源アダプター自体が小型化され「RAVPower Type-C急速充電器90W RP-PC128」(以降RAVPower 90W)は魅力的です。
この記事ではRAVPower 90Wを2週間使用してみて感じたことをレビューします。
RAVPower様よりRP-PC128の商品を提供していただきました。ありがとうございます。
USB C電源アダプターの小型化
高出力の電源アダプターは大きく重くなる傾向にあります。そこで登場したのが90Wの高出力でありながらコンパクトな商品がこの記事で紹介するRAVPower 90Wです。
RAVPower 90Wは次世代のパワー半導体素材「窒化ガリウム」(GaN)を採用することで、高出力の発熱問題に対処が可能となり、高出力化しても安全性を確保しながら製品を小型化することを可能にしています。
RAVPower社の「窒化ガリウム」(GaN)を採用している電源アダプターは出力の違いで次の4種類あります。
モデル リンクはAmazon |
RP-PC120 | RP-PC104 | RP-PC112 | RP-PC128 |
出力電力 | 30W | 45W | 61W | 90W |
出力ポート | USB C×1 | USB C×1 | USB C×1 | USB C×2 |
サイズ(mm) | 42 x 42 x 30 | 80 x 56 x 16 | 49 x 49 x 32 | 65 x 65 x 32 |
重量 | 60g±5g | 約82g | 105g±5g | 195g±5g |
価格(税込) (2020.4.29 Amazon価格) |
2,499円 | 3299円 | 3,999円 | 5,399円 |
※サイズ、重量はカタログ値
開封の儀
嬉しいことにC to Cケーブル(1.5m)が1本付属しています。Apple製品だとこれだけで1,890円します。
付属のUSB Cのケーブルなら問題ありませんが、別途ケーブルを購入するときは注意しましょう。給電能力の仕様がPC(Power Delivery)です。C to Cならどれでもよいというわけではありません。詳しくは次の記事を参考にしてください。
RAVPower 90Wは20V-4.5Aまで対応したケーブルが必要です。
Appleの電源アダプター61W、87Wと比べた写真です。
正面から見るとRAVPower 90Wは小さいのがよくわかります。
USB-Cポートが2つあるのが特徴です。これは2ポート合計で90W出力ができます。注意点としては2ポート使用時には片側は最大60W縛りになります。よって60W + 30W、45W + 45Wは可能ですが、80W + 10Wはできません。90Wの1ポート使用は可能です。
RAVPower 90Wは小さいのですが、厚みがApple製品よりも3mmほど大きいです。
コンセントは折りたたみ式で持ち運びには便利です。Apple製品のように取り外して海外コンセントに付け替えたり、延長ケーブルに差し替えたりすることはできません。
しかし、世界各国の電圧(AC 100-240V)に対応しているので、海外旅行(出張)に使えます。
重さは実測値で191gでした。Apple 61Wとほぼ同じでした。
RAVPower 90W、Apple61W、87Wの比較表です。
ケーブル付属を考慮すると5千円ほど安いですし、軽いし、2ポートあるのは魅力です。
モデル | RAVPower 90W RP-PC128 |
Apple 61W | Apple 87W |
出力ポート | USB C×2 ケーブル1本付属 |
USB C×1 ケーブルなし |
USB C×1 ケーブルなし |
サイズ(mm) | 65 x 65 x 32 | 74 x 74 x 29 | 80 x 80 x 29 |
重量 | 191g | 192g | 295g |
価格(税込) | 5,399円 | 7,168円 | 96W新モデル 8,580円 |
※サイズ、重量は実測値
ベンチマーク
MacBook Pro(13インチ Late 2016)の充電時間
MacBook Pro(13インチ Late 2016)の充電時間は以前にApple 61Wと87Wの電源アダプターで違いがあるのか検証した記事を書きました。
当時の結果は同じでした。しばらく時間が経過しているのでMacBook Proのバッテリーは減ったていますので、あらためてRAVPower 90W、Apple61W、87Wの3製品を調査しました。使用したケーブルはRAVPower 90Wに付属していたものを使用しています。
充電時の初動は約19V-3Aの57Wでした。
充電時間をグラフにしました。僕は3製品とも同じ充電時間だと予測していたのですが、RAVPower 90Wは少し遅かったです。
理由をメーカーに聞いてみると次の回答をいただきました。
RAVPower 90Wは正規PDの規格に対応していますので、Macbook Proを充電している時の出力電圧は20V=3A(60W)となります。
一方、Apple純正61WアダプタはApple社定義の規格を採用し、出力電圧は20.3V=3A(61W)となりますので、0~70%まで充電スピードはほぼ同じですが(両方とも60Wで充電)、70%からフル充電までは出力電圧差異で充電スピードは純正より遅くなりました。
RAVPower 61WはApple社の充電規格を採用して、PD規格違反とお客様に指摘されましたので、今回RAVPower 90Wは正規のPD充電規格に基づいて生産しました。
iPad Pro 10.5インチの充電時間
AppleのLightningポートを採用している製品でもUSB C to Lightningケーブルで高速充電に対応した製品があります。
- iPhone 8、iPhone 8 Plus 以降
- iPad Pro (12.9 インチ) (第1世代以降)
- iPad Pro 11 インチ (第1世代以降)
- iPad Pro 10.5 インチ
- iPad Air (第3世代)
- iPad mini (第5世代)
そこでiPad Pro 10.5インチの充電時間を計測しました。iPad Pro 10.5インチに付属している電源アダプター12WはType-A端子で高速充電に対応していませんが比較のために計測しました。
充電時の初動は約15V-1.7Aの25.5Wでした。
充電時間をグラフにしました。Apple 12Wは高速充電に対応していませんので大幅に遅いです。
驚いたのがApple 61WよりRAVPower 90Wの方が速かったです。MacBook Pro(13インチ Late 2016)の充電時間とは逆の結果になりました。
USB Cが2ポート
60WクラスのMacBook 13インチとAppleデバイスの高速充電が同時にできるのは便利です。
また、60WクラスのMacBook 13インチとNintendo Switchも同時に使用することもできました。
MacBook 13インチなら60WなのでRAVPower 61Wで十分なのですが、2ポートあるので他のデバイスも同時充電するならRAVPower 90Wがオススメです。Nintendo SwitchとApple 61W電源アダプターがRAVPower 90Wひとつでまかなえるのは大きなメリットです。
Nintendo Switchの電源アダプターは15V-2.6Aで39Wですので消費電力が最大時には足りない計算になります。
まとめ
2週間ほど使ってみた感想です。自宅での使用は、2台のデバイスに給電でき、本体自体も小型なので省スペース化できたのは嬉しいです。
長時間使っていると熱を持ちますが、純正のApple 61Wと変わらない感じでした。
MacBook Pro(13インチ Late 2016)を持ち歩いているので、Apple 61W電源アダプターがRAVPower 90Wに替えても重さが変わらないのでメリットは感じませんでした。出先で2ポート使うシーンは僕にはありませんでした。そうなるとRAVPower 61Wの方が魅力的です。
色はホワイトの他にブラックがあります。
商品は購入日から18ヶ月+12ヶ月(製品登録後)の保証があるので安心して使えます。
ではまたヾ(^^へ)
コメント
実際に試したわけでもなく(45WのPC環境がない)責任はとれませんが大丈夫だと思います。
TV出力の有無を気にしているようですが、なにが違うのか不思議に感じています。
TV出力できないなら、液晶表示もできないと思います。純正のドックではない特殊な環境にあるように感じました。
大丈夫だと思う理由は、Switchの純正アダプターが40Wであり純正ドックで使えるからです。
あとはPCが特殊な電圧で無い限り大丈夫だと思いました。
参考程度にしてください。
記事を拝見させていただきました!
RAVPower 90Wについて質問なのですが,ノートPCとSwitchを両方充電した状態でSwitchの映像はTVに出力出来ますでしょうか?
製品の仕様を見ると60W+30Wか45W+45Wに自動で切り替えるようですが,後者であれば映像は出力できそうなのですが,なかなかレビューが出てこないので確認したいです