こんにちは、ヒーニョンです。
2018年1月に発売されたXPS 13を短期間ではありますが、お借りできたので、色々と検証してみました。
XPS 13は以前の記事「DELLの新しいXPS 13の発表会は、特に女性にオススメな内容でした」で製品発表会の内容を書いていますので、合わせて見てもらえればと思います。
開封の儀
XPSシリーズはDellでは上位モデルなので高級感があります。それはパッケージにも表現されていて、高級ブランドのカバンが入っているかのようなパッケージです。
本体の細部を見ても高級感があります。
パッケージの底には簡単な取説が入っています。
あれ? これだけ?
付属品のACアダプタ、電源ケーブル、USB-Aアダプタが外箱に入っています。
なぜパッケージに一緒に入っていないのか不思議です。
今回お借りしたマシンのスペックは次のようになっています。
- CPU: 第8世代 インテル® Core™ i7-8550U プロセッサー
- メモリ: 16GB LPDDR3 2133MHz
- ストレージ: 512GB PCIe ソリッド ステート ドライブ
- ディスプレイ: 13.3” 4K Ultra HD (3840 x 2160) フレームレス・タッチディスプレイ
販売価格が234,980円です。執筆時点ではクーポン適用で195,033円です。
最小構成のCPU:i5、メモリ:8GB、ストレージ:256GBで194,980円です。執筆時点ではクーポン適用で161,833円です。
13インチMacBook Pro Touch Bar付きモデルはCUPが一世代前の第7世代ですが、これよりは少し安いです。
重量
実際に計量してみました。
- 本体: 1,219g
- ACアダプタ: 138g
- 電源ケーブル: 99g
13インチMacBook Proは1,370kgなのでXPS 13を持ち上げると軽く感じます。
ACアダプタはコンパクトでいいですね。
※左側: 13インチMacBook Pro用 ACアダプタとUSB-Cケーブル
持ち運びを考えると、ACアダプタが小さいだけに、電源ケーブルがかさばるのが気になります。
一般的な3ピンのメガネ型なので、コンパクトな物を入手すると便利です。
エレコム メガネ 電源ケーブル ノートパソコン用 3ピン メガネ型ケーブル 0.2m T-PCM302 |
付属品
XPS 13はMacBook Proと同じく、本体からUSB-Aがなくなっています。全てUSB-Cになりました。
写真左のApple USB-Cアダプタは別売りで2,200円なのですが、XPS13には写真右が同梱されています。
時代はUSB-Cになりましたが、過去の資産はUSB-Aですからね。1つは必須でしょう。
形状
13インチMacBook Pro と比べながら形状を見ていきます。
幅 302mm、奥行 199mmです。XPS 13は世界最小の13インチノートパソコンと謳っているだけに小さいですね。
13インチMacBook Proより奥行きがかなり小さいです。
底面にかけて切り込まれているので、持ち上げやすいです。
背面のヒンジ周りの作りは似ています。
横から見ると、7.8~11.6mmでくさび形をしているので、MacBook Airぽい印象を受けます。
底面には排熱用のスリットが刻まれています。CPUに負荷を掛けてみると、ファンの音はうるさかったです。
キーボード
写真上がXPS 13です。
トラックパッドをMacBook Proとくらべると小さく感じますが、一般的なものよりは大きめです。操作感も良かったです。
キーボードの右側のキーが少し小さいのですが、
キーピッチは19mmのフルサイズです。打点感があり、押しやすいです。
気になったのが矢印キーです。
左右キーの上にPgUPとPgDnキーが細くあるので誤入力してしまいます。個人的な好みとしては、左右キーの上には空白にして欲しいです。ホームポジションから手を離して使うキーだから、手触りで直ぐに分かるようにしたいし、よく使うキーなんですよね。
ディスプレイ
本体が軽くなると、弊害として片手でディスプレイを開けられなくなるラップトップが多いのです。XPS 13も残念ながら開けられません。
ヒンジの硬さ調整って難しいのですかね?
ココを気にしているメーカーはAppleと、最近はマイクロソフトのSurfaceですね。
ラップトップパソコンは、普段フタをしてスリープしている状態だと、右手で作業をしているときに、左手でサッとフタを開けると便利なんですよね。
ディスプレイを最大に開いた状態の写真です。
XPS 13には2種類のディスプレイから選択できます。
- 13.3” FHD (1920 x 1080) フレームレス・ディスプレイ
- 13.3” 4K Ultra HD (3840 x 2160) フレームレス・タッチディスプレイ
Ultra HDはタッチに対応しています。ただ、ディスプレイが180度開かないので、ガッツリとペンで作業するには向いていませんが、画面でOK、キャンセルなどのボタンをパッと手で押せるのは初心者には分かりやすいと思います。
ペン操作が多い方ならXPS 13の2-in-1を検討された方がよいです。
フレームレスということで、ベゼル幅が4mmです。とても美しいです。
Ultra HDのタッチタイプは解像度が3,840 x 2,160(331ppi)です。13インチMacBook Proは2,560 x 1,600(227ppi)なので、比べてみてもXPS 13は鮮明ですね。
XPS 13も13インチMacBook Proも同じ13.3インチのディスプレイですが、アスペクト比(縦横比)が違います。XPS 13は16:9なので、動画と同じなので映画鑑賞に向いています。一方、13インチMacBook Proは8:5で従来型のテレビ4:3に近いので、文章の読み書きに向いています。
Dellでは、「DELL CINEMA」というコンセプトがあって、至高の映像体験をしてもらいたいとの思いがあります。16:9なので映画鑑賞するとベゼル幅4mmがいきてきます。
ディスプレイの下部にカメラが付いています。Windows Helloで顔認証するので、下側だと大丈夫なのか心配しましたが、110度くらい開くと認証します。
XPS 13は顔認証に加えて指紋認証もできます。キーボード右上の丸い電源ボタンがセンサーとなっています。顔認証の反応が悪いときでもサッと指紋認証するのでログインの手間は激減ですね。
ポート
最初にも書きましたが、USB-Aが無くなりました。
左側ポートは、左からNobleロックスロット、Thunderbolt3(PowerShare対応) x 2、バッテリ・ゲージ・インジケータがあります。
Thunderbolt3はUSB-Cの形状ですね。
右側ポートは、左からmicroSDスロット、USB-C 3.1(PowerShare対応)、ヘッドセットジャックです。
電源コネクタが無く、3つのUSB-Cポートから給電できます。
フルサイズのSDカードでないのが残念ですが、microSDカードを挿し込むと、出っ張らないので挿しっぱなしも可能です。
スピーカーが左右の両サイドにさり気なく付いています。
バッテリー検証
持続時間
カタログでは、バッテリー持続時間がFHDモデルが最大19時間46分、Ultra HDモデルは最大11時間となっています。
検証はディスプレイの明るさを中にして、電源モードを推奨にし省エネモードに入らない設定をして、Microsoft Edgeを使いWi-Fi環境でYouTubeの動画を再生しました。
結果は5時間半で1%となり強制シャットダウンしました。想像以上に短いので3回やってみましたが同じ結果でした。
Ultra HDモデルなので最大11時間とありますが、僕の環境では5時間半となり、カタログ値の半分となりました。
バッテリー持ちの良いFHDモデルは検証していないので分かりませんが、同じ比率なら10時間なので、外で使われる方はFHDモデルの方が良いと思います。
USB-Cの充電
同梱されているACアダプタは45Wです。13インチMacBook Proは61Wですので、電力は抑えめです。
1%から100%になるまで2時間半でした。1時間半で80%まで充電できるのが効率が良いです。
電圧・電流は約19.8V、2.26Aでした。
USB-Cで充電できるので、他の周辺機器で充電できるか検証してみました。
MacBook Proの61Wや87Wの大きな電力のもので充電すると、電流電圧が抑えられて、同梱のACアダプタ45Wと同じになりました。大型なものでの高速充電には対応していませんでした。
逆に小型なものiPad用12Wでは、5Vでますが0Aなので充電できませんでした。モバイルバッテリーも同じく5Vなので充電できませんでした。XPS13を充電するには約20Vの電圧が必要なようです。
USB-Cのストレージ速度
USB-C接続でストレージ速度を計測する前に、内蔵SSDの速度を測ると、Read 5316MB/秒、Write 1156MB/秒でした。桁違いの速さですね。
検証に使用したのがSanDisk社のSSDです。カタログスペックがRead最大560MB/秒、Write最大530MB/秒です。
ケースは「USB-C対応のポータブルSSDを安価に作ってみた」の記事で紹介したUSB 3.1 Gen2対応のものです。またケーブルはBelkin製のUSB 3.1 Gen2対応です。
結果はSanDiskの性能を十分に発揮できていてRead約560MB/秒、Write約500MB/秒です。これは3つあるUSB-Cの3.1とThunderbolt3で同じでした。Thunderbolt3の性能を確かめるにはもっと高価なSSDを準備する必要がありますね。
USB-Cのドック
BelkinのUSB-Cドック2機種を動作検証しました。
- Belkin USB-C Express Dock 3.1 HD
- Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD
Belkin USB-C Express Dock 3.1 HD
このドックはUSB 3.1なので、XPS 13の3つあるUSB-Cポート全てで動作は同じでした。
- 充電: ドックの性能は60Wの供給ができますが、XPS 13に繋ぐと電力が抑えられ、同梱のACアダプタと同様の充電時間となります。
- 外部ディスプレイ出力: ドックのHDMIポートから出力できます。ドックのUSB-CポートからHDMI変換しての出力はできませんでした。またドック背面のUSB-CポートとXPS 13を繋いだ場合は充電のみで出力はできません。この辺はドックの仕様のようです。
- 有線LAN: ギガビットイーサネットポートから可能です。
Belkin Thunderbolt 3 Express Dock HD
前述はUSB 3.1でしたが、これはThunderbolt 3のドックです。
はじめて接続すると、確認画面が表示されました。
XPS 13は右側面のUSB-Cは3.1なので、こちらに接続すると14.9V、0.8Aの微弱な充電になり、ドックの各種出力には対応しません。左側面のThunderbolt3に接続する必要があります。
- 充電: ドックの性能は85Wの供給ができますが、XPS 13に繋ぐと電力が抑えられ、同梱のACアダプタと同様の充電時間となります。
- 外部ディスプレイ出力: ドックのDisplayPortポートから出力できます。またドックのUSB-CポートからHDMI変換しての出力も可能なので、トリプルディスプレイにすることができます。
- 有線LAN: ギガビットイーサネットポートから可能です。
USB-CのHDMIアダプタ
次の2製品について動作検証しました。
- Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタ
- Aukey USB – C to HDMIアダプタ
Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタ
XPS 13の3つのUSB-CポートどれからでもHDMIディスプレイ出力ができました。残念なのがアダプタに給電用のUSB-Cポートが付いているのですが、充電はできませんでした。
Aukey USB – C to HDMIアダプタ
XPS 13の3つのUSB-CポートどれからでもHDMIディスプレイ出力ができました。
USB-Cの有線LAN接続
Belkin USB-C to Gigabit Ethernetアダプタについて動作検証しました。
Belkin USB-C to Gigabit Ethernetアダプタ
XPS 13の3つのUSB-Cポートどれからでも有線LAN接続できました。
まとめ
小型で計量、そして美しい仕上がり! 所有感があるので、外に持ち出したくなるパソコンです。しかしUltra HDモデルのバッテリー持続時間が僕の検証結果では5時間半となり、ACアダプタを持ち歩く必要があり、外出先でも電源の確保が必要です。モバイルバッテリーは一般的な5Vタイプでは充電できないが、幸いなことにDell Notebook Power Bank Plus(65 Wh)USB-Cが発売されていて、電圧は5V, 9V, 15V, 20Vに対応しているのでXPS 13で使えます。
非タッチ、解像度1920 x 1080と落ちますがFHDモデルの方がバッテリー持ちが良いので選択に迷うところです。
DellのパソコンはWindows標準以外のアプリがほとんどインストールされていないのでスッキリして分かりやすいです。標準以外で見かけたのがSupport Assistというサポート用のアプリで必要最低限に抑えれています。
ではまたヾ(^^へ)
こちらで購入できます
DELL公式サイト[New XPS13_9370(2018/1/26発売)]ページに製品があります。
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コメント
chick様 コメントありがとうございます。
USB-Cは普及してきました。しかし、見た目は同じでも仕様が違えば充電すらできないので製品選びは難しいですね。
ともあれ、参考にしていただけたのであればブログ運営者としては嬉しい限りです。
今後ともよろしくお願いいたします。
こんばんは、わたしも4KモデルのXPS13 7390を2019/12に購入し、バッテリーが何も動作せずに4時間持たないので文句言って本体を変えさせました。いったんはキャンセルしましたが、他社のPCが更に脆弱でDELL Power Managerでリチウム電池を過放電、過充電しないである程度ヘルシーに保てるのでこれで正式に売買契約。しかし、45Wしか入力されないため、PD3.0の100Wまでに未対応(45Wでせっけいされているそう)。3ポートしかなく、1ポートは充電アダプター(45W)でつぶれて残り2ポートしかないので、HUBを使うも、USB3.1GEN2のSSDやBDドライブなど電力を食う周辺機器を複数つけただけで動作不具合が。おそらく電力不足。数少ないUSB3.1GEN2のHUBをGEN1のHUBから取替てそれを介して純正ACアダプター経由で充電するとまた警告で電力不足表示が・・・ELECOM USB3.1GEN2 HUB (U3HC-A424P10BK)は、電圧 5Vと記載あるので20W必要と筆者の方が書かれているからかもしれません。たいへん参考になりました。ありがとうございました。