こんにちは、ヒーニョンです。
2017年6月に発売された5代目になるSurface Proを運良く1週間お借りできることになりました。店頭で触ったことはあったのですが、実際に使ってみると新たな発見がありました。結果からいうと、これ欲しくなるぞ!
開封の儀
はじめに、スペックをまとめておきます。
CPU | 第7世代 (Kabylake)Core m3-7Y30 / Core i5-7300U / Core i7-7660U |
RAM | 4 / 8 / 16GB |
ストレージ | 128 / 256 / 512GB / 1TB |
ディスプレイ | 12.3インチPixelSenseディスプレイ 2736×1824 |
グラフィックス | HD Graphics 615 (m3)/ HD Graphics 620 (i5)/ Iris Plus 640 (i7) |
バッテリー | ビデオ再生で最大13.5時間 |
価格は114,264円(税込)からで、モリモリの構成で341,064円になります。
今回、お借りしたモデルは一番の売れ筋だと思われるCore i5搭載のモデルです。価格は158,544円です。
Surface Proの特徴は、その形状からみてわかるようにラップトップ、スタジオ、タブレットの3つのモードで楽しむことができます。今回のレビューはそれぞれのモードでの使用感についてまとめました。
ラップトップ モード
ラップトップ モードで使うことが一番多くなるのではないかと思います。
本体には電源アダプターが付属していて、タイプカバーとペンは別売りになります。
重量を計測しました。
- 本体: 770g
- 電源アダプター: 222g
- タイプカバー: 300g
- ペン 21g
全て合計すると約1.3kgになります。
タブレットモードの本体770gは、ライバルのiPad Pro(12.9インチ)677gと比べると少し重く、ラップトップモードの本体とタイプカバーで992gは、ライバルのMacBook(12インチ)920gと比べると少し重くなります。
重量においては、もう少し改善して欲しいところです。
使用しないときに、僕は次の写真のようにタイプカバーが上になるようにし机に置いたのです。
フタを開けて、使い始めようとすると、あれ!?
上下が逆で直ぐに使い始められません。
そこで、本体を上にして置くと、重いし、指のかかりが悪いので開けづらいのです。
いろいろ試してみて、落ち着いたのが、キックスタンドで立てた状態です。
ラップトップでの作業が終わってタイプカバーを持ち上げると自動でスリープするのは便利です。
本体には電源とボリュームの物理ボタンが2つあります。これがラップトップモードではディスプレイの左上にあり、手触りで操作するので誤操作してしまいます。1週間使ってみても慣れなかったです。並べて配置するのは避けて欲しいです。
Surface Pro タイプカバー
タイプカバーは高級車に使われるようなレザーシートのような手触りです。金属ボディだと最初に冷たかったり、使っているうちにパソコンの熱で熱くなったりすることが無いのが特徴です。
Macのフルサイズのキーボードを並べてみました。
キーピッチは19mmあるので、一般的なキーボードと同じなのが良いところです。
残念なところが「¥」「Backspace」キーが小さいのです。日本語キーボードが用意されているのは嬉しいのですが、よく使うキーだけに残念です。USキーボードの「Backspace」は大きいのになぁ
タイプカバーのキーボード側はツルツルとした手触りですが、裏面は起毛で少しザラザラとしています。持ち運び時には手が触れる部分で滑りづらく暖かみがあります。一方で汚れが落ちにくいので、使い込んでいくと手垢が残りそうで恐いですね。
お借りした色はバーガンディです。他にプラチナ、コバルトブルーがあります。
タッチパッドは残されたスペースを最大限にいかした大きさではありますが、Macのトラックパッドと比べると小さく感じてしまいます。
僕はWin機を使うときはマウスなのです。なぜかというと、Winのタッチパッドは誤操作が多く使いにくい印象があるからです。
Surface Proをしばらく使っていても誤操作するので、やっぱり使えないのかと思いながら、タッチパッドの設定を見てみると驚きました。
誤操作していた一番の原因がタップがクリック動作になっていたのです。それからMac同様にジェスチャもあるのです。設定を自分好みにカスタマイズしてみると誤操作もなく使えます。こうなると、もう少しタッチパッドを大きくして欲しくなります。
本体とタイプカバーは強力なマグネットでバチッと吸い付けられるように接続します。脱着は楽です。接続部分は本体側が少し凹んでいます。タブレットモードにしたときに左手で握る部分になるので手触りが少し気になりました。iPad Proは同面で実現できているだけに残念です。しかし外れにくさはSurface Proに軍配が上がります。
電源供給は本体からなので、タイプカバー自体を充電する必要はないのですが、切り離した状態で無線で使うことはできません。
キーにはバックライトがあり、暗くてもキーが分かるようになっています。でもこの機能が必要な方がいるのかな? いつも不思議に思っています。
タイプカバーは薄いキーボードならではの打ちにくさがあるのですが、
なんと、傾斜が付けられるのです。これはiPad Proでの不満点だったのですが、解消できています。よく考えられています。
しかし、薄いだけにキーを押すと全体的にたわむのです。1週間使ってみても気になるのですが、ミスタイプするわけでもないので我慢はできました。
タイプカバーでフタをしている状態で、開く側にはマグネットはないので、逆さまで手を離すとフタが開くのですが、iPadのお風呂のフタと違い、折り曲がらないので、両面を掴んでいれば開く心配はないです。
よく考えられているキーボードですが、価格は20,952円(税込)と少し高いですね。でもSurface Proを買うなら必需品ですね。
インターフェース
電源はSurface Connectケーブルで接続します。マグネト接続で上下もないので接続は楽です。ケーブルも柔らかいので取り回しもしやすいです。
ただコンセント側のケーブルは硬めです。それは仕方がないのですが、持ち運びを考えると邪魔です。しかし、一般的なメガネタイプのコネクタなので用途に合わせてコードを用意したほうがよさそうです。
サンワサプライ 電源コード(2P・ストレートコネクタ) 0.2m KB-DM2S-02 |
ラップトップモードにするとディスプレイ側が本体なので、ケーブルを接続すると宙に浮くので目障りです。会議や出先で一時的に使うには良いのですが、自分の机でガッツリと使うには不敏です。
そこで用意されているのがSurfaceドックです。電源アダプターの代わりに接続する商品で、持ち出したSurface Proを帰宅して机の上でSurface Connectケーブルを1本繋ぐだけで、電源供給はもちろんのこと、外部モニタ(2台)、有線LAN、USB接続のマウス、プリンター、外部ストレージなどに一度に接続できます。これは便利ですよね。価格は27,432円(税込)です。
気になることを一つ言えば、時代はUSB-C化が進んでいます。僕はMacBook ProでUSB-Cのドックを便利に使っています。記事「MacBook Pro(USB-Cモデル)にbelkinのThunderbolt3 拡張ドックはオススメの自宅環境」
だから、Surface ProもUSB-C化が進めば、Surface Connectがなくなってしまうということです。ドックとしては27,432円(税込)は安いと思いますが、USB-CになったらSurface Connect to USB-Cの下駄は発売して欲しいですね。
キックスタンドを開くとカードスロットが隠れています。カメラをやっているとSDカードを使うのでありがたいのですが、Surface ProはmicroSDカードと小さいタイプなのです。小は大を兼ねないので、SDカードは使えません。microSDという性質上から考えると、取り外しはあまりやらないので、内蔵ストレージの補助的に使うと考えた方がよいです。
本体価格の値段をおさえるために内蔵ストレージの容量を減らして、microSDカードを買うのも手かもしれません。
スタジオ モード
WindowsはMac OSにないタッチ操作が可能なOSです。マウスでは難しい操作が可能になります。
ラップトップモードでもキックスタンドを使っていましたが、このヒンジがよくできていて、0から165度まで無段階で調整可能です。そのためかヒンジは硬めです。
何気なくキックスタンドの開閉をしていたのですが、よく見ると開くときに指の引っ掛かりがあるから難なく使えていました。
タイプカバーを外してスタンドさせれば動画鑑賞に没入できます。
最大の165度に開いた状況です。タイプカバーを付けたままでも可能です。
キーボードとペンを同時に使うことができるのは魅力です。
Surface ペン
SurfaceペンとApple Pencilを並べてみると、太さは変わらず、鉛筆並みで、ペン先も細いです。長さはApple Pencilがかなり長いですね。
Surfaceペンはバッテリーは内蔵しておらず、単4電池1本必要になります。充電電池を用意しておく必要はありますが、電池が切れても入れ替えれば直ぐに使えるメリットがあります。1週間使っても電池は切れなかったです。Apple Pencilは充電式で、1日以上は十分に使えますが、思い立って使おうとしたら電池切れしていることが多いです。
Surfaceペンの電池の入れ替えは簡単で、ペン尻を引っ張ると電池がでてきます。ただ電池の上下を間違えます。
2018.03.19追記:
読者のご指摘で判明したのですが、Surfaceペンは単6電池でした! あまり一般的ではない形状ですが、Amazonで調べてみると充電式もありました。実際に手に持ったのに間違うとは恥ずかしいかぎりです。でも単4と似てるんです! これ間違って単4電池を買わないように注意が必要です。
実際に書いているところの動画を撮影したので見てもらいたい。
ペンが宙に浮いた状態でもディスプレイに十字のマークがでて押さえるポイントが正確に分かります。ただ少し速く書くと十字マークは追従していますが、筆跡は遅れて描画されます。仕様なのか、アプリの問題なのか、CPUのスペックの問題なのか分からないのですが、小さな文字は十字マークが邪魔で遅れて描画されるので書きにくいです。せっかくペン先が細いのに残念なところです。
Apple Pencilは衝撃を受けるほどにデキが良いので比べるのは申し訳ないのですが、iPad ProでApple Pencilを使った動画もあるので比較してみてください。
Surfaceペンは4,096段階の質圧レベルと傾きに対応しているのですが、お借りしたSurface Proには対応したアプリがなかったので試せなかったので、以前Surface Bookで試した動画を載せておきます。
i7モデルでPowerPointを使っているのですが、十字マークもなく遅延もなく書きやすいです。傾き検知できるZenBrushだと遅延が目立ちます。
断面の形状が一部平らになっているので転がって落ちる心配はなく、持ったときのスベリも少なくなっています。
Apple Pencilには無い特徴として、ペントップに消しゴム機能があるのです。
消しゴムは直感的で面白いのですが、先が太いので細かく消すのは苦手です。アプリ側で消しゴムを選んで消した方が操作性は良かったです。大きく消す機能だけペントップに割り当てられたら良かったと感じました。
ペントップで良かったのが、消しゴム機能よりも、クリックができることです。シングルクリック、ダブルクリック、長押しに機能を割り当てることができます。
ペントップをクリックして、手書きメモ用のアプリを起動させたり、スクリーンショットを取れたりします。
気づきにくいのですが、平らな部分にはボタンが付いています。これ右クリックに対応しています。少し硬めのボタンなので誤操作することはないのですが、硬いがゆえ少し押しづらいです。ボタンを押しただけでは右クリックにはならず、押しながら画面をペン先でタップする必要があります。
ペンはSurface Proにマグネットで固定することができるのは良いのですが、ラップトップモードにしたときに左側なのです。僕は右利きなので、使いにくさを感じました。世界的には左利きが多いのかな?
右側はマグネットで少しは付くのですが、位置が合っていないので直ぐに落ちます。
タブレット モード
Surface Proの一番の特徴がタブレットになることです。
Webの記事や電子書籍を読むときは縦にすると読みやすいです。12.3インチはA4用紙より少し小さい大きさなので、縦にすると読むことに集中できます。
気になったのが、縦と横は重力センサーで自動的に切り替わってくれるのですが、その切り替わりが遅く感じるのです。iPadと比べてみると、確かに倍近く遅いです。CPUによって速さが変わるのか分かりませんが改善して欲しいです。
タイプカバーは360度開くことができるので、付けたままタブレットモードになります。
キーが机に接するのですが、ペンで圧力を加えてもキーが誤操作することはないです。
手に持つとキーを押してしまうのですが、誤操作しないのです。どうやらSurface Proは360度開けていることが分かっているようです。なんて賢いんだ!
これなら、タブレットモードで使うときにタイプカバーを取り外す必要はなくなりますね。
タブレットモードで心配なのが文字入力ですが、しっかりとソフトウェアキーボードが用意されています。
ペンを使っての手書き入力にも対応しています。横書きは良いのですが、素早く書くと並んだ文字を1文字だと誤認識しがちなので、文字と文字の間は大きく開けて方が認識率が上がります。ただ変換速度が遅いので早書きには向かないです。
タブレットモードだと入力がタッチ操作なので、ログイン時に面倒さを感じました。何か良い方法はないのか探してみると、Windows Helloという顔認識ができるのです。
メガネの有無や寝起きの寝癖の付いた髪型でも認識します。認識に失敗することが多かったのが、カメラと顔の距離関係です。近すぎたり、遠すぎたりすると失敗することが多かったです。慣れれば問題ありません。気になったのが、タイプカバーを開いてもスリープから復旧しないし、大きなホームボタンが無いので、押しにくい電源ボタンを押す必要があります。ここはタブレットというよりラップトップに近い動きです。
バッテリー性能
付属しているACアダプターは小さいと感じました。MacBook Proの61Wのアダプタと比べると一回り小さいです。ただケーブルを巻きつける機能が無いのが残念なところです。
給電は44Wです。12インチのMacBookが29W、13インチのMacBook Proが61Wと比べると妥当な感じがします。しかし、USB-Cでの充電ではないのでモバイルバッテリーが使えないのが残念なところです。
ACアダプターにはUSB-Aの給電用ポートが付いています。出先でコンセントがあるときに本体と手持ちのスマホを充電できるのは便利です。
Surface Proの仕様には最大13.5時間の動画再生が可能と書かれています。そこでブラウザにMicrosoft Edgeを使いWi-Fi環境でYouTubeの動画を再生をしました。このときバッテリー節約機能は切った状態でディスプレイの明るさは普通にしました。
約8時間でバッテリー残量が4%になりシャットダウンしました。
仕様よりは減るだろうと思ってはいましたが、期待より短くて残念です。でも8時間ももてば、多少のことなら電源アダプターを持ち歩く必要はないですね。
充電時間は、2時間で93%の充電ができました。しかし100%にするには2時間50分かかりました。
その他
パフォーマンスについては、第7世代のi7までCPUが選べるので、ハイパフォーマンスな用途にも使えます。今回お借りしたi5モデルでゲームなどの動画を録画するためのPC用のHDMIキャプチャー(GV-USB3/HD)を使ってみました。
僕が使っているWin機はかなり古いので、このHDMIキャプチャーでゲームを録画すると動画ではなく静止画になってしまい使い物にはならないのですが、i5モデルだと問題なく録画できていました。こう見ると、i5モデルなら一般的な用途であればストレスなく使用できると思います。
i5モデルはファンレスで静かで熱くならないのですが、その分パフォーマンスが落ちるので心配していたのですが、実力は十分のようです。
Surfaceシリーズはマイクロソフト製品ならではのOfficeが付いてくるのが嬉しいですね。
マイクロソフトのオンラインストアで購入すると、送料無料はもちろんのこと、30日間の返金保証があります。要は気に入らなければ返品できるのです。こらなら安心ですよね。
まとめ
残念なところも、いろいろと書きましたが、トータルで見て、所有感もあり、素晴らしい製品だと感じます。机ではデスクトップパソコン、外ではサブ機のラップトップという2台持ちで使う時代は終わったきがします。Surface Pro一台あれば、机ではドックに繋いでトリプルディスプレイで快適環境で作業でき、リビングではタブレットモード、仕事ではラップトップモードで持ち出す。Surface Pro一台済むので、データの同期も気にする必要がない。ホントによくできています。
ではまたヾ(^^へ)
こちらで購入できます
マイクロソフト公式サイトでMicrosoft Surface Proで見る
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